水のコラム
排水口の流れが悪くなる原因は?具体的な対処法を解説
スムーズに流れていた排水の流れが悪くなると、困ってしまいますよね。
家庭で排水口の流れが悪くなる原因には、どのようなものがあるのでしょうか。
この記事では、排水口の流れの原因となりやすい「排水トラップ」に注目し、その特徴や流れが悪くなったときの対処法をご紹介します。
目次
排水トラップの流れが悪くなったら?原因と理由を解説
排水トラップの流れを悪くする1つ目の原因は、食材カスや小さいゴミです。
料理をしていると、どうしても出てくる食材カスや小さいゴミ。そういったものを気にせず、排水口に流しているならどうでしょうか。
これらが少しずつ排水トラップや排水口の奥に溜まっていき、排水の流れをストップさせてしまいます。石鹸カスや油と付着してしまうことも。
小さいカスでも蓄積すれば、詰まりに発展するのです。
排水トラップの流れを悪くする2つ目の原因は油です。料理する際に欠かせない油。調理後にそのまま流すと排水トラップの詰まりを加速させます。
油は水に溶けにくい成分で、粘り気があります。石鹸カスや食材カスと付着すると、大きな塊になってしまうことも。そのため、料理に使用した油はそのまま排水口に流さず、拭き取ってから洗うなどの対策をとりましょう。
3つ目の原因は、洗剤や石鹸カスです。
洗剤や石鹸カスは不溶性のため、全て水に溶けることはありません。排水口に流れた洗剤カス・石鹸カスが髪の毛などと絡まって排水管内にこびりついてしまうのです。
排水トラップにはどんな種類がある?それぞれの特徴
排水口のすぐ下にある排水トラップには、どんな種類があるのでしょうか。
■ワントラップ
ワントラップは、キッチンシンクの排水口の中で最もポピュラーな排水トラップです。排水口にお椀をかぶせたような形が特徴的。シンプルな造りなので、自分で取り外してお手入れ可能です。
掃除を怠ると、ヌメリ汚れが溜まってしまいます。その結果、簡単に排水口の流れを悪くするといったことも。また、知らないうちに排水口に流れていった固形物が引っかかって、水の流れを止めるといったことも生じ得ます。
■Sトラップ・Pトラップ
また、配管を曲げることで意図的に水を溜める空間を作っている排水トラップもあります。
排水トラップの曲がった部分の形がS字になっているものをSトラップ、P字になっているものをPトラップと呼びます。ほかの構造に比べてスペースを取らず、自己洗浄作用があるといったメリットがあるため、排水口が小さいキッチンなどで使用されること多いでしょう。
ただし、排水管そのものが細い上、曲がりくねった構造のため、つまりが起きやすくなってしまいます。これら排水トラップは、なぜ水の通り道が曲がりくねった構造になっているのでしょうか。
その理由は、配管の曲がった部分に一定量の水を溜めるため。この溜まった水は「封水」と呼ばれ、下水から上がってくる悪臭や害虫をせき止めるといった重要な役割を果たしているのです。
排水口から水が流れないときの対処法
排水の流れが悪くなった時には、どのように対処したらよいでしょうか。
効果的な対処法を3つ紹介します。
■ラバーカップを使った対処法
まず、ラバーカップを使った対処法です。これは軽い詰まりに有効。まず、排水管をむき出しにします。続いて、シンクに水を溜めてラバーカップを排水口に隙間なく当ててください。
ゆっくりと下に押しつけ、カップ内の空気を出したら一気に上に引き上げて完了。押し流すのではなく、つまり部分を引き上げて、流れを良くするという仕組みです。
■パイプクリーナーを使った対処法
次に、パイプクリーナーを使った対処法です。
自分でこすらず、薬剤を使って対処したい人におすすめです。
パイプクリーナーを使用する際には、ゴム手袋・マスク・ゴーグルを着用し、目や口に薬剤が入らないよう注意してください。
使用する際は、まず排水トラップを外します。次に、排水口の周りにパイプクリーナーを適量まいてください。その後、パイプクリーナーに記載されているとおりの時間を置いてください。
最後に、多めの水で排水管の中に浮いた汚れを流せば完了です。
■ワイヤーブラシ
ガンコな詰まりには、ワイヤーブラシを使った対処法が効果的です。
ワイヤーブラシを使って、詰まりの原因を削り落としていきます。
ワイヤーブラシは、ホームセンターやインターネットで購入できます。方法としては、まず排水トラップを外し、ワイヤーブラシの先を排水口の中に入れていきます。限界まで入れ、ワイヤーブラシのハンドルを回してください。
ワイヤーブラシを入れて回す過程を繰り返し、汚れを削り落とします。その後、ワイヤーブラシを抜き反対側のヘッドを差し込んでください。ブラシで排水管内の汚れを落として完了です。
排水口の流れを常に維持するための予防策
排水口の流れを良い状態に保つには、定期的な掃除で予防することが不可欠です。
排水管・ゴミ受け・排水トラップをこまめに洗って、ヌメリがない状態を保ってください。
最も簡単な方法は、お湯を使った掃除方法です。キッチンを使い終わったあとに、お湯を流すだけ。洗剤の溶け残りや流れ残りを予防できます。細かい掃除ができない時におすすめです。
また、重曹とお酢を使った掃除もできます。この方法は、油カスや石鹸カスを取り除くのにピッタリ。強い洗剤を使用しないため、肌が弱い人や健康志向の人にもおすすめです。
必要なものは、重曹・お酢・お湯・ゴム手袋です。お湯の温度は熱湯を避け、60度ほどに設定してください。重曹とお酢の割合は、1:2になるようにしましょう。
最初に、ゴミ受けを取り外して排水トラップの上から重曹を振りかけます。続いて、その上からお酢をかけて1時間ほど放置。ブクブクと泡が出て排水トラップのヌメリを溶かしていきます。
時間が経ったら、蛇口からお湯を流して洗い流します。この方法で、排水トラップの表面的な汚れやヌメリは予防できるはず。排水トラップの内側を掃除したい時も、バケツにつけ置きすれば手を汚さずに掃除できるのでおすすめです。この際も、重曹・お酢・お湯を活用できます。
これらをバケツに入れて、排水トラップをつけ置きするだけです。洗浄力がもっと欲しいときは、洗浄剤に変えてつけ置きしてください。また、排水口の流れを良くするためには、流すものに気をつける必要があります。
キッチンの排水口の詰まりの大きな原因で一番厄介なのは、油です。
油汚れをキッチンに流さなければ、ある程度の予防が期待できます。もちろん、野菜の切れ端や食材カスが出る時にも、シンクに流さずゴム箱に捨てるようにしてください。
さらに、ゴミ受けにきめ細かいネットを設置することも効果的です。排水口に設置する排水ネットは、きめ細かいものを選ぶようにしてください。きめ細かいものを選べば、お風呂場の排水口でも細かいゴミや髪の毛をキャッチできます。
定期的に交換すれば、詰まりを防ぎ、排水の流れを良い状態に保つことができます。悪臭やカビも予防できます。
まとめ
食材カスや油、石鹸カス、髪の毛などが原因となり、排水口・排水トラップはつまりを起こしてしまうことがあります。
水の流れが悪い時には、パイプクリーナーやワイヤーブラシを使って改善できないか試してみてください。それでも効果がないときは、水道業者に依頼して対処してもらいましょう。
スムーズな流れを維持するためには、定期的な掃除が欠かせません。簡単な掃除から続けていきましょう。
監修者
主任
平野 勝
《略歴》
2017年株式会社N-Visino入社後、弊社指定の水道メンテナンス研修プログラムを履行。
水回りの小さなトラブルから建物全体のメンテナンス、リフォームに至るまで、水に関わるあらゆるお悩みをお客様の目線に立ち、お客様とともに解決してまいりました。
年間約600件の現場へ実際に立ち会い、培った水のプロフェッショナルとしての経験を活かし、当コラムでは水にまつわる幅広い知識を届けたいと考えています。
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