排水口からボコボコ音がするのはなぜ？原因や解消させる方法を紹介！

水を流したときに、ボコボコとした音が気になったことはありませんか。実はこの現象は、排水口に空気が入る隙間がないために起こるのです。構造などで流れにくくなっているタイプには、多い現象といえるでしょう。

この記事では、異音を起こしてしまう原因や解消方法をまとめてご紹介していきます。気になる音を解消させて、起こりやすいトラブルを回避することも大切です。

排水口からボコボコ音の原因

キッチンや洗面台で、水を流したときに異音がすることがあります。この場合、排水口ではどのような現象が起きているのでしょうか。

空気の入口がない場合
空気の入口がない場合は、上手に排水ができなくなります。この現象は、ダブルトラップになっている配管に多く見られる現象です。これは2箇所に設置されていて、トラップ間の空気が引き合ってしまいます。

空気が2つのトラップの間をいったり来たりするため異音がするのです。この場合は、構造上の問題であるため、排水口の付近に通気弁を取り付けることで解決できます。

排水管がつまっている場合
ゴミなどがつまっていると、排水の通り道が狭くなってしまいます。そのため、空気が断続的に入っていくため異音が発生するのです。とくに油を流した場合は、症状が酷くなります。

流されて冷えた油は、固形石鹸のように配管の中で固着していきます。それが徐々に蓄積されることで、水の通りを無くしてしまうのです。異音がしている場合は、完全につまる手前だと覚えておきましょう。

つまりによる排水口からボコボコ音を解消させる方法

ここからは、つまりが原因で起こる異音を解消させる方法を紹介していきます。

ぬるま湯を排水口に流す方法
まずはぬるま湯を排水口に流す方法です。この方法は、初期段階の油汚れや石鹸カスなど、お湯で溶かしやすい汚れに効果が期待できる方法になります。少し熱めのお湯をゆっくり排水口に流すことで、汚れが溶けて流されていきます。

重曹とクエン酸を使う方法
重曹とクエン酸を使う場合は、石鹸カスや皮脂垢の汚れが原因になっている症状に効果が期待できます。重曹とクエン酸を順番に排水口へ投入し、ぬるま湯を流して発泡し始めたら、30分〜1時間ほど放置してください。最後に水で流せば完了です。

ラバーカップを使う方法
ラバーカップはトイレでよく使用されるアイテムですが、キッチンや洗面台のつまりでも効果が期待できます。この方法は、汚れを引き出して解消させる方法です。カップが埋まるくらいに水を張り、ゆっくりと押し込み一気に引きあがることがコツになります。

真空パイプクリーナーを使う方法
真空パイプクリーナーは、ラバーカップより強力なアイテムです。ポンプや手動式ハンドルが付いているため、引き出す力が上回ります。

ワイヤーブラシを使う方法
ワイヤーブラシは、細いワイヤーの先端にブラシが付いているアイテムです。トラップの掃除によく使用されています。トラップと呼ばれるパイプ付近で汚れが蓄積されるため、ブラシを奥まで入れて、汚れを解消させます。

市販の洗浄剤を使う方法
髪の毛のつまりには市販の洗浄剤がおすすめです。洗浄効果をアップさせるには、いちど配管をお湯で温めてから使用してください。容器に記載されている、容量や方法を確認しながら使いましょう。刺激が強いものもあるため、しっかり換気をしてください。

高圧洗浄機を使う方法
自宅で高圧洗浄機を持っている人は、使用してみることもおすすめです。しかし、業者のものと比較すると効果は低いことがあげられます。そのため自分で試して解消できない場合は、業者に依頼することが適切な方法です。

排水口からのボコボコ音が解消されない場合

「自分で解消法を試してみたが、解消されない」といった場合は、業者に相談することが大切です。水回りのトラブルを解消させたことのない方は、解体作業などをおこなわないうちに相談してください。

水道業者へ相談する
水道業者へ相談する場合は、トラブルの緊急性が低いうちに相談することがポイントです。異音に気がついたらすぐに相談してください。その際、自分でおこなった対応も忘れずに申告しましょう。

見積りを取り寄せ納得できる業者へ依頼する
調査が完了して原因の特定ができたら、見積りを提示して貰いましょう。料金が適正であるかなど不安がある方もいるでしょう。その場合は、はじめに提示された見積りを元に、複数社から見積りを取り寄せることがおすすめです。

さまざまな業者の見積りを比較することで、相場の金額が確認できます。そのなかから納得できた業者を選んでいきましょう。料金だけでなく、対応の良さや正確さも選ぶ基準にしておくことが大切です。

業者へ高圧洗浄を依頼した場合の費用相場
異音が起こる原因が汚れのつまりだった場合は、専用の高圧洗浄機で対応をおこないます。このときにかかる作業費用は、28,000円ほどが相場です。これに基本料金や、汚れまでの長さが加算されます。

異音がしているときは、つまり始めてきた前兆です。二次被害を避けるためにも、早めに相談して専用の高圧洗浄や、トーラー作業などを実施してもらいましょう。酷い状態になればなるほど、作業費用は高額になります。

排水口からのボコボコ音をさせないための予防策

異音をさせないための予防策をここから紹介していきます。日常的にできる対策で、トラブルを回避させましょう。

油を拭き取り排水口へ流さない
油汚れが原因になり、排水口を塞いでしまいます。これを避けるには、フライパンやお皿を洗う前に油を拭き取ります。そのあとで食器を洗えば、排水口へ流される油の量が減るのです。

ゴミ受けネットを設置する
通常設置されているゴミ受けでは、細かい汚れがすり抜けて流されてしまいます。ストッキング状のゴミ受けネットを使えば、細かいゴミもキャッチできるので使用してみてください。

こまめに排水口を掃除する
毎日寝る前に排水口の掃除をする習慣をつけましょう。排水口を簡単に掃除したあと、最後にぬるま湯を流し込んでおくだけです。これを習慣にすることで、油汚れや石鹸カスの汚れが蓄積されにくくなります。

大量の水を一度に流さない
異音を防ぐには、いちどに大量の水を流すことは厳禁です。排水能力を超えてしまい異音が起こる場合があるからです。マンションなどの上階に住んでいる人は、とくに注意が必要です。近隣トラブルにならないよう注意してください。

まとめ

排水口から異音が起こる主な原因は、2つあると考えておきましょう。ひとつは逃げ場所を失った空気がぶつかり合い、音を発生させてしまうことです。この症状は、業者へ相談し通気弁を設置してもらうことで解消できます。

もうひとつは、汚れが原因で配管が狭くなっていることです。初期段階であれば、自分で解消することもできますが、解消法を試しても効果が得られないときは業者へ相談してください。早めに対処すれば料金の心配もありません。

また解消させたあとも、定期的に掃除をおこなうことやアイテムを使って予防することが可能です。放置をしすぎて大掛かりな工事や、二次被害が発生してしまう前に予防策をおこなっておきましょう。

監修者

主任

平野 勝

《略歴》

2017年株式会社N-Visino入社後、弊社指定の水道メンテナンス研修プログラムを履行。
水回りの小さなトラブルから建物全体のメンテナンス、リフォームに至るまで、水に関わるあらゆるお悩みをお客様の目線に立ち、お客様とともに解決してまいりました。
年間約600件の現場へ実際に立ち会い、培った水のプロフェッショナルとしての経験を活かし、当コラムでは水にまつわる幅広い知識を届けたいと考えています。