水のコラム
浴槽の塗装はリフォームよりお得?費用と違いを解説
浴槽は毎日使うものですから、キズや剥がれ、サビなどといった症状が見られることも少なくありません。
使用年数が長ければ長いほど、あちこちに傷みが見られるようになってきます。あまりにひどい場合は買い替えを検討する方も多いでしょう。
でも実は、浴槽の現状によっては、新しい物に買い替えるよりも、塗装の方が安く済む場合があるのです。今回は浴槽の塗装における費用相場やメリットについてご紹介します。
浴槽の塗装にはどんなメリットがある?
浴槽にキズや剥がれ、サビなどが見られた場合、塗装する方法があります。では、浴槽塗装にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
費用を安く済ませられる
浴槽塗装のメリットとして1つめに挙げられるのは、費用を安く済ませられる点です。
浴槽の交換はおよそ10〜50万円がかかるのに対し、浴槽の塗装であれば9.5〜15万円となっていて、リフォームのハードルが低いといえます。
現状が著しく劣化していない場合や、費用を最小限に抑えたい場合、現状の浴槽を使い回したい場合は、浴槽塗装を選択するのがおすすめと言えるでしょう。
工事期間が短く済む
2つめのメリットとしては、工事期間が短い塗装だからこそ、日常生活に支障が起きにくい点があげられます。
工事期間が長くなると入浴に困ってしまいますし、工事の時間帯には常に家に作業員がいることになるため、不便を感じることがあるかもしれません。
浴槽のサイズや形などが特殊であっても施行できる
3つめのメリットは、浴室の形状や浴槽のサイズが特徴的であっても、塗装だからこそ施工しやすい点です。
たとえば、タイル張りのお風呂で浴槽が埋め込み式のタイプだとだと、壁などを解体しなければならないため、作業員が何度も家を出入りすることになります。ほかにも、解体によってほこりやゴミが出たりすることから、工期も費用も大きく掛かかることが予測できます。
その一方で、浴槽塗装を選べば、一時的な補修で済みます。費用や工期も抑えられ、さらに浴槽を注文して、その間はお風呂に浸かれないといった支障もないため、ストレスを感じることなくお風呂に浸かれます。
廃材が少なく済む
従来の浴槽を再利用する場合、塗装を施すため廃材が出ません。つまり、大きなゴミがでないことから、費用も最小限に抑えられます。
浴槽の塗装でかかる費用の相場は
浴槽塗装にかかる費用相場は、現在使用する浴槽のタイプによって異なります。面積が広く、面の多い浴槽であれば8万円〜15万円と費用が高額になります。
ただし、浴槽交換やユニットバス交換と比べてみても、浴槽塗装の方が安く済みますから、浴槽の現状を考慮して選ぶのが望ましいでしょう。
浴槽塗装と交換の違い
浴槽塗装と聞くと「自分で浴槽を塗ればいいのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、塗装とは高度な技術が求められる作業のひとつであり、プロの業者も多く存在します。
プロの業者が塗装をする場合は、インターネットやホームセンターなどで購入した塗料であっても、塗料を塗る前に紙やすりで削ったり、下地処理を施したりなど、塗装以外の作業も丁寧に行わなければなりません。
同じようにやったとしても、なめらかな触り心地と満遍なく塗りあげることは不可能です。浴槽塗装の費用をさらに安く抑えようと、自分でDIYすることは避け、できる限りプロの業者に依頼するようにしましょう。
浴槽塗装で注意すべきポイント
浴槽塗装を選ぶ場合、注意すべきポイントとして以下の4つが挙げられます。
機能が改善するわけではないこと
浴槽塗装を行った場合、見た目は新しい物と相違ない形になります。しかし、新しい機能が追加されたり、故障していた機能が改善したりするわけではありません。
たとえば、浴室内に設置された機械が故障していても、浴槽塗装では修理に該当しないということです。
浴槽塗装とは、あくまで浴槽のキズや剥がれ、サビなどが見えないよう、研磨したり塗り替えたりするのみです。
他の部分が故障している場合は、浴槽塗装の業者に任せるのではなく、給湯メーカーに問い合わせるか、水道業者に依頼するなどして対処しましょう。
塗装できない素材もあること
浴槽塗装と一口に言っても、塗装できる浴槽とできない塗装があります。
たとえば、ホーローでできた浴槽の場合、高度な技術が必要になることから、業者によっては依頼を断るケースがあります。
一方、FRPや人工大理石でできた浴槽の場合は塗装が可能です。まずは現在お使いの浴槽の素材について、浴槽塗装業者へ確認してみると良いでしょう。
痛みや破損がヒドい場合は塗装が不可能
浴槽のキズや破損が著しくひどい場合は塗装できません。
というのも浴槽塗装を行う場合、まずキズや剥がれ、サビなどをやすりなどで研磨し、きれいにしてから下地塗装へと移ります。
そのため、深くキズついた浴槽や大きな破損がある浴槽だと、研磨する場所も限られてしまうことから、塗装ができないのです。あまりにひどい状況の場合は、浴槽の買い替えを検討しましょう。
塗装工事できる業者が少ない
そもそも、修繕工事と塗装はジャンルが異なります。修繕工事をし、改善部分を修理したら、今度は塗装業者にバトンタッチして修理した部分に塗装していく形が一般的です。
そういった理由から、修繕工事も塗装もできる業者は非常に少ない傾向にあります。また、塗装工事は専門知識と高度な技術が必要であるため、業者探しに時間が掛かるといった注意点に留意しましょう。
業者を選ぶ場合は資格や保障などを必ず確認する
浴室塗装業者を選ぶときには、保有資格や保障などをしっかり厳選する必要があります。
とはいえもとが少ない業者ですから、最低でも以下のポイントを軸に選ぶようにしましょう。
1. 浴室塗装の専門業者として登録されている
2. 浴槽や床など、浴室の補修が可能な業者である
3. 経験年数が5年~10年以上ある
4. 浴槽塗装作業に関して保障を設置している
これらのポイントに沿う業者を見つけることで、修繕工事が終わったあとのトラブルも保障を使って再度修理を依頼できます。
まとめ
毎日使う浴槽だからこそ、知らないうちにキズが付いていたり、剥がれやサビが起きたりすることも少なくありません。
そのまま使っていては、どんどん修理する部分が広がってしまい、最悪の場合浴槽まるごと取り替えることになりかねません。
小さなキズや剥がれ、サビなどであれば、早期に塗装することで見た目もきれいになり、大きな故障を防ぐことができます。また、費用も浴槽交換よりも抑えられるため、現状のキズなどが軽度である場合は、浴槽塗装を検討してみても良いでしょう。
浴槽塗装を行うには、まず現状を業者にみてもらうことが大切です。本記事でご紹介した費用相場・業者選びのポイントを目安にしながら、すてきな浴槽へと返信させてくださいね。
監修者
主任
平野 勝
《略歴》
2017年株式会社N-Visino入社後、弊社指定の水道メンテナンス研修プログラムを履行。
水回りの小さなトラブルから建物全体のメンテナンス、リフォームに至るまで、水に関わるあらゆるお悩みをお客様の目線に立ち、お客様とともに解決してまいりました。
年間約600件の現場へ実際に立ち会い、培った水のプロフェッショナルとしての経験を活かし、当コラムでは水にまつわる幅広い知識を届けたいと考えています。
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