水のコラム
ラバーカップは種類やサイズがある!排水口に合う製品を購入・使用するための知識
トイレに使うイメージが強いラバーカップですが、種類やサイズの知識があれば、さまざまな排水口に使えます。使いこなすにはコツが必要ですが、一度使い方を覚えれば詰まりが発生しても簡単に対処できるようになります。
この記事では、ラバーカップの種類やサイズを解説します。記事を読めば、排水口に合わせた製品を選び、使いこなせるようになるでしょう。
目次
ラバーカップとは
ラバーカップとは、排水口用の掃除道具です。トイレに使うイメージが強いですが、排水口全般に使えます。
ゴム状のカップ部分を吸い付けることで、配管内を真空状態にします。この状態で引き上げると、中で水が動きます。その動きに合わせて配管内を塞いでいるものが取れる仕組みです。
ラバーカップの3つのタイプ
ラバーカップには、3つの種類があります。トイレや排水口の形状に合わせたものを選ばないと、正しく使えません。まずはそれぞれのタイプと特徴を覚えましょう。
排水口・和式タイプ
「ラバーカップ」と聞くと多くの人が思い浮かべるタイプです。ゴム部分がお椀状になっています。和式タイプのトイレや、トイレ以外の排水口に使えるタイプです。ホームセンターはもちろん、100円均一などでも購入できます。
洋式タイプ
ゴム部分の先端が突起状になっているタイプです。この突起が洋式トイレの排水口にフィットするようにできています。そのため、和式タイプのように、複数の場所には使えません。購入の際はご注意ください。
節水型タイプ
製品の中には、ゴム部分にツバが付いているものがあります。これは、節水型トイレに使えるタイプです。節水型トイレは、少ない水でもきちんと洗浄できるよう、排水溝が複雑な形状をしています。節水型タイプは、この形状に対応できるように作られています。
種類だけでなくサイズにも注目しよう
ラバーカップは排水口やトイレの種類ごとに使えるタイプが異なります。選ぶときは目的の場所に合わせたものを選びましょう。また、種類だけでなくサイズにも注目しなくてはなりません。
複数ある製品から選び、購入するときは、排水口のサイズに合ったものを購入しましょう。サイズがあっていないと、きちんと機能を果たせません。使う場所が決まっているなら、先にサイズを測って置き、それに合わせて購入すると使いやすいものを選べます。
ラバーカップの使い方【トイレ編】
使う場所に合う製品を選ぶ際に必要な知識を得たところで、実際の使い方を覚えていきましょう。まずはトイレで使う場合の手順を解説します。
用意する道具
トイレに使う場合は、以下の道具が必要です。作業に取りかかる前に用意しましょう。
マイナスドライバー
ビニールシート
手動ポンプ
バケツ
ラバーカップ
マイナスドライバーは止水栓の開閉に使います。ビニールシートは便器とその周りを養生するための道具です。ない場合は新聞紙などを用意しましょう。手動ポンプとバケツは、トイレの水位を調節するために使います。
止水栓を閉めて養生する
ラバーカップは、詰まりが取れたときに汚水が噴き出ることがあります。思わぬ水漏れを防ぐために、止水栓を閉め、養生しましょう。
止水栓は給水管につながっています。溝の入った栓を探してください。見つけたら、溝にマイナスドライバーを入れ、反時計回りに回します。このとき、回した回数はメモを取ってください。栓を開けるときに使います。
次に、便器とその周りを養生します。便器の口をビニールシートで覆い、排水口の位置に穴をあけてください。これで汚水が噴き出ても被害を最小限に抑えられます。また、漏れ出たときにも対応するために、便器の周りの床や壁も養生しておきましょう。
排水口の水位を調節してラバーカップを使う
養生できたら、次の作業に移ります。養生の穴の中にラバーカップを入れ、ゴム部分より水位が低いまたは高い場合は、手動ポンプとバケツで調節します。
ゴム部分がちょうど水の中に隠れるようにしましょう。水位の調節が必要ない場合は、この作業を省いてください。
水位の調節ができたら、カップを便器の排水口に押し付け、力を込めて引き抜きます。押し付けるときに力を込めてしまうと、配管内の汚れを奥に追いやってしまうため、ご注意ください。引くときに力を込めましょう。
何度か繰り返すと、詰まりが取れます。トイレの水が流れたり、吹き出たりしたら、次の作業に移りましょう。
詰まりが取れたら止水栓を開けて動作確認する
まずは止水栓を開けます。締めたときと同じ回数だけ時計回しに回してください。その後、水を流して動作確認します。動作が正常に戻ったら、修理は完了です。養生を外し、後片付けをしましょう。
使った道具を水洗いして天日干しする
排水口の中に入れた道具は、トイレの中の水に触れているため不衛生です。そのまましまったり放置したりすると、臭いや雑菌の原因になります。必ず水洗いと天日干しをして、完全に乾いてからしまいましょう。
ラバーカップの使い方【排水口編】
次に、排水口に使う場合の使い方を解説します。基本はトイレと同じですが、細かい部分で違いがあります。間違えないようご注意ください。
用意する道具
使用する道具は以下の通りです。
ビニールシート
掃除用タオルまたは雑巾
ラバーカップ
排水口に使う場合、トイレほど道具は必要ありません。ビニールシートは、周りが汚れると困る場所に使います。お風呂場のように濡れてもすぐにきれいにできる場所なら用意しなくてもよいでしょう。使う場所に合わせて必要な道具をご用意ください。
必要なら養生とつながっている排水口を塞ぐ
排水口に使う場合、お風呂のように濡れてもよい場所で使うとは限りません。汚水が噴き出たりすると困るものが周辺にある場合は、ビニールシートなどで養生しましょう。
ユニットバスは、浴槽と洗い場の配管がつながっています。詰まりを取らない側を塞いでおかないと、そこから空気が抜けてしまいます。これでは正しく使えません。使わない側の排水口は、栓やタオルで塞いでおきましょう。
排水口にラバーカップを設置して水を注ぐ
準備ができたら、排水口にカップを設置します。シンクや浴槽に使う場合は、ゴム部分を覆う程度まで水を入れておきましょう。お風呂の洗い場なども、溝があればそこをタオルで塞いでおくと、水を中に溜められるようになります。
ラバーカップはゴム部分を水でおおわれている方が使いやすくなるため、水を溜められるようならためておきましょう。
ラバーカップを押し引きする
準備ができたらトイレに使うときと同じように、ラバーカップを押し当て、力を込めて引き抜きましょう。詰まりの元が取れるまで何度も繰り返します。
水が流れたり、吹き出たりしたら作業をやめましょう。詰まりの元はそのまま配管に流さず、ごみとして捨ててください。
排水口周りをきれいにして片づける
作業が終わったら、配管周りの養生やタオルを片付けます。汚れている場合は、掃除をしてから片付けましょう。ラバーカップも汚れているようなら、きれいにしてからしまってください。
ラバーカップを使ってもうまくいかないときは業者の力を借りる
ラバーカップを使えば、大抵の詰まりは改善できます。しかし、どうしてもうまくいかない場合もあります。
道具を使っても改善できないときは、業者の力を借りましょう。無理やり修理しようとすると、配管の破損など新たなトラブルを招きかねません。どうしてもうまくいかないときは、プロの力に頼ってください。
まとめ
ラバーカップは詰まりを取るのに有効な道具ですが、正しい種類とサイズを選ばないと、真価を発揮できません。また、使い方にコツがいるため、正しい使い方を覚えることも大切です。
使いこなすには知識や技術が必要ですが、一度使い方を覚えてしまえば、トラブルが発生しても自分で対処できるようになります。不具合や故障が発生しても安心です。排水口トラブルに対して備えを検討している方は、ぜひラバーカップの購入をご検討ください。
監修者
主任
平野 勝
《略歴》
2017年株式会社N-Visino入社後、弊社指定の水道メンテナンス研修プログラムを履行。
水回りの小さなトラブルから建物全体のメンテナンス、リフォームに至るまで、水に関わるあらゆるお悩みをお客様の目線に立ち、お客様とともに解決してまいりました。
年間約600件の現場へ実際に立ち会い、培った水のプロフェッショナルとしての経験を活かし、当コラムでは水にまつわる幅広い知識を届けたいと考えています。
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