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水のコラム

カランやシャワーの切替レバーが止まらない!パーツの交換方法を覚えよう

2023年05月14日 お風呂

カランやシャワーの故障のひとつに、切替レバーの異常があります。レバーが止まらないなどの故障が発生したら、中にある切替バルブの異常を疑いましょう。この記事では、切替バルブに異常が発生したときの症状や、修理方法を解説します。

現在異常が発生していて困っている方はもちろん、いざというときの対応方法を知りたい方にも役立つ内容です。お風呂の設備をメンテナンスする際の参考にしてください。

シャワーとカランは劣化する

シャワーとカランをはじめとした蛇口の設備は経年劣化します。劣化すると、以下のような症状が発生します。

 シャワーまたカランの水が止まらなくなる
 片方または両方の水が出なくなる
 切替がうまくいかない
 ハンドルが空回りする

これらの症状が発生した場合、以下の劣化を疑いましょう。

開閉弁や切替バルブの劣化
お風呂の蛇口につながっている設備の水が止まらない、または出ない場合、開閉バルブが故障しているかもしれません。切り替えがうまくいかない場合は、切替バルブが劣化している可能性が高いです。

バルブは蛇口の中に入っており、レバーの動きと連動して水栓の開閉やシャワー・カランの切替を行うパーツです。故障の際は、壊れたパーツを新しいパーツに交換して修理します。

スピンドルやコマの劣化
レバーが空回りするなどの症状が出ている場合は、レバーの中にあるスピンドルや、コマと呼ばれるパーツが劣化している可能性が考えられます。

これらのパーツはレバーの動きを生み出すのに必要なものです。こちらもバルブ同様、壊れたパーツを新しいものと交換して修理します。

開閉弁やシャワー・カランの切替バルブの交換方法

では、修理の流れを確認していきましょう。開閉・切替バルブの交換方法を解説します。作業する場所は異なりますが、ほぼ同じ作業のため、こちらでまとめて解説します。

用意する道具
まずは、以下の道具をご用意ください。

 マイナスドライバー
 プラスドライバー
 モンキーレンチ
 新しいパーツ

マイナスドライバーは止水栓の開閉や、パーツ外しのときに使います。プラスドライバーはハンドルがネジで留められている場合に使う道具です。ハンドルやその周辺にネジで留める場所がないタイプなら、必要ありません。

モンキーレンチはハンドルのナットを外すときに使います。新しいパーツは蛇口のメーカー・型番に合わせてご用意ください。バルブに使うパーツは、以下のふたつです。

 スペーサー
 カートリッジ

故障の状態はハンドルを開けるまで分かりません。片方だけまたは両方壊れている場合があります。まずはハンドルを開け、中のパーツを確認したうえで用意しましょう。

止水栓を閉めハンドルを外す
作業中の思わぬ水漏れを防ぐために、止水栓を閉めます。栓の溝にドライバーを入れ、反時計回しに回してください。回した回数は後で栓を開けるときに使うため、メモしておきましょう。

栓を完全に閉めたら、ハンドルを外します。ハンドルには、引っ張って外すタイプと、ネジで留められているタイプがあります。引っ張って外すタイプは、ハンドルをもって外側に引っ張っていけば外れます。

ネジで留められているタイプは、ハンドルの近くにネジやそのふたがあるはずです。プラスドライバーでネジを外してください。ふたはマイナスドライバーを差し込み、持ち上げれば外れます。ネジを外したらハンドルを引き抜いてください。

表示リングとナットを外す
ハンドルを外すと、温度やカラン・シャワーの切替が記載されたラベルが取れます。これが表示ラベルです。表示ラベルの下にナットが入っているので、モンキーレンチで外します。

外したパーツは無くさないように、作業の邪魔にならないところへ置いておきましょう。ネジやそのキャップは小さく、なくしがちなので特にご注意ください。

スペーサーと切替バルブを交換する
ナットを外すと切替バルブのカートリッジが出てきます。外側に向かって引き抜きましょう。カートリッジはスペーサーと呼ばれるパーツと組み合わされています。ふたつのパーツに故障の症状がないか、探してください。

故障しているパーツがあれば、取り外して新しいパーツと交換します。スペーサーとカートリッジをはめるときは「カチっ」と音が鳴るまでしっかりはめ込んでください。パーツの交換が終わったら、蛇口の部品を元通りにします。

部品を元通りにしたら止水栓を開ける
スペーサーとカートリッジを蛇口の中に戻したら、外したときとは逆の手順でそれぞれのパーツを戻していきましょう。ナットやネジが緩んでいると、そこから水漏れするのでしっかり締めてください。

終わったら、止水栓を開けます。マイナスドライバーを溝に挿し、閉めたときと同じ回数だけ時計回しに回してください。

その後、水やお湯を出し、シャワーとカランの切り替えがきちんとできることが確認できたら、作業は完了です。うまくいかないときは、再度止水栓を閉めやり直してください。

スピンドルやコマの交換方法

次に、スピンドルやコマを交換するときの方法を解説します。ハンドルが空回りするときは、こちらを参考に修理してください。

用意する道具
用意する道具は以下の通りです。

 マイナスドライバー
 プラスドライバー
 新しいスピンドルやコマ

使い方は、バルブを交換したときと同じです。スピンドルやコマも、蛇口に合わせた物をご用意ください。どれを購入したらいいか分からない場合は、外した古いパーツをもってお店に行きましょう。道具をすべて用意したら、作業に移ります。

止水栓を閉めてハンドルを外す
スピンドルやコマを交換するときも、バルブと同様止水栓を閉めます。閉め方は変わりません。回した回数を忘れないようにしましょう。

止水栓を閉めたら、ハンドルを外します。ここもバルブを交換するときと変わりません。ネジがあればハンドルを引っ張って外して、ネジがあるならドライバーを使って取り外します。

中のスピンドルとコマを交換する
ハンドルを外すと、中にあるスピンドルとコマが出てきます。劣化したパーツを交換しましょう。ハンドルの中は、スピンドルやコマ以外にもパーツがあるので、外した後は無くさないようご注意ください。

部品を元通りにして止水栓を開ける
スピンドルやコマを交換し終わったら、部品を外したときとは逆の手順で元通りにします。ネジなどのパーツはしっかり締めてください。締めが甘いとそこから水漏れします。

すべてのパーツをもとに戻したら、止水栓を開けて動作確認しましょう。レバーが正常に動くことを確認できたら、作業は完了です。

自分で修理できないときは業者へ連絡する

ここまで蛇口内のバルブやスピンドル・コマを交換する方法を解説しました。慣れれば誰でもできる作業ですが、作業を見て自分が取り組むのは難しいと感じた方もいるでしょう。自分で修理できないときは、業者に修理を依頼してください。

難しい作業を無理にしようとしても、かえって故障を悪化させてしまうことがあります。水周りの修理で無理は禁物です。業者に任せれば難しい修理もきちんと対応してくれます。困ったときは、プロに連絡して力を借りましょう。

なお、集合住宅の場合は、自力でやる場合も、業者に依頼する場合も、管理者の許可が必要です。修理に取り組む前に、必ず連絡してください。

まとめ

カランやシャワーのレバーで発生するトラブルは、中のパーツが破損しているために起こります。症状ごとに破損パーツが違うため、間違えないようにしましょう。症状から原因が分からないときは、一度中を確認し、何が壊れているかを明確にしてください。

修理は手順を守ればだれにでもできる難易度ですが、それでも難しいと感じる方もいるかと思います。

そのような場合は、無理せずプロに修理を依頼してください。シャワーやカランの切り替えに限らず、水周りの修理をするときは、確実かつ安全に修理できる方法を選択しましょう。

監修者

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主任

平野 勝

《略歴》

2017年株式会社N-Visino入社後、弊社指定の水道メンテナンス研修プログラムを履行。
水回りの小さなトラブルから建物全体のメンテナンス、リフォームに至るまで、水に関わるあらゆるお悩みをお客様の目線に立ち、お客様とともに解決してまいりました。
年間約600件の現場へ実際に立ち会い、培った水のプロフェッショナルとしての経験を活かし、当コラムでは水にまつわる幅広い知識を届けたいと考えています。

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