つまりが原因かも？お風呂の排水口の流れが悪い時の対処法を紹介！

お風呂は石鹸カスや抜け落ちた髪の毛などが水と一緒に流れる場所です。キッチンと同様に、つまりを起こしやすい場所であるため、水の流れが悪かったり、流した水が逆流してきたりします。

しかし、必ずしも業者を呼んで修理する必要はありません。原因によっては自分でつまりを修理できるため、費用もかなり抑えられます。業者を呼ぶのは自分で修理できないと判断してからでも遅くありません。

お風呂の排水口の流れが悪い要因は？

冒頭にも記載した通り、お風呂の排水口がつまる最大の原因は石鹸カスや髪の毛、皮脂や垢です。体や頭を洗う石鹸やシャンプーは、お湯と流れていれば問題ありません。

しかし、少しずつ排水口の中に詰まった髪の毛などに付着していくため、排水管の中で徐々に大きな塊になってしまいます。

体をキレイにすることで出てくる皮脂や垢は、1回や2回の入浴でつまりの原因にはなりません。しかし、排水管の中に毎日蓄積されるものであるため、排水トラップや排水管などの内側にこびりついてしまいます。

また、皮脂や垢は入浴する人数によっては、頻繁に溜まっていく特徴があります。1人暮らしをしている人のお風呂と、4人家族のお風呂では皮脂や垢が蓄積されるペースが変わります。したがって、家族の人数が増えるほど定期的な掃除が重要です。

排水桝が原因の可能性もある
お風呂がつまるその他の原因としては、排水桝です。戸建て限定の原因ですが、屋外に設置されている排水桝は、点検や清掃を目的に設置されています。

排水桝は家庭から排出される全ての水の通り道であるため、キッチンから流れた油やお風呂から流れた髪の毛などが流れています。さまざまな要因によってつまりを起こす可能性があるので、お風呂で問題がない場合は排水桝を疑いましょう。

お風呂の排水口の構造を知ろう！

排水口には排水トラップと呼ばれる、害虫や悪臭を防ぐ仕組みがあります。そしてお風呂の排水トラップは2種類存在します。

椀トラップ
椀トラップは逆さまにしたお椀と周囲の水で害虫と悪臭を防ぐ仕組みです。縦に伸びた排水管の周囲に水が溜められるような設計になっていて、上から椀を被せるタイプです。

椀トラップはキッチン等でも採用されているので、実際に見たことがある人もいるでしょう。椀は取り外しが可能であるため、椀トラップ自体が掃除しやすいのが特徴です。

しかしながら、水が蒸発しやすいので旅行等で数日間水を出さないと、お風呂に悪臭が漂うこともあります。定期的に水を流して溜めておく必要があります。

ドラムトラップ
もう一つの排水トラップがドラムトラップです。最近ではワントラップをお風呂に採用するケースが少なく、お風呂の排水トラップは次で紹介するドラムトラップが主流になりつつあります。

椀トラップのように椀がなく、貯水部分がドラムのような形をしているトラップです。椀トラップの椀のようなものはありませんが、多くの水を貯められるので、水が蒸発する心配がありません。害虫や悪臭の侵入もほとんどないでしょう。

とはいえ、ドラムトラップはサイズが大きいので手軽に掃除できません。

お風呂の排水口のつまりを自分で直す方法は？

お風呂の排水口のつまりは、さまざまな方法で直せます。

お酢と重曹を使う
自宅にあるアイテムで排水口のつまりを直す場合、お酢と重曹を使うのがおすすめです。体に有害な成分が含まれていないので、子供やペットがいる家庭でも採用できます。

まず、重曹を排水口に振りかけて、重曹の上からお酢をかけます。あとは30分から60分程度放置して、全体的に洗い流せば完了です。

重曹とお酢が混ざると発泡するため、石鹸カスや皮脂などが落とせます。排水口の流れが悪いと感じる時に、様子見の方法として最適です。というのも、劇的な効果が実感しにくいため、ジャブを打つような感覚として利用しましょう。

万が一お酢と重曹を使っても改善されない場合は、他の方法でつまりを直します。

パイプクリーナーを使う
パイプクリーナーは手軽にお風呂の排水口のつまりを直せます。お酢と重曹でダメだった時は、パイプクリーナーを使ってみましょう。

排水口の内側に添うようにパイプクリーナーを流し、15分から30分程度放置します。最後に水で洗い流すだけなので、非常に簡単です。

パイプクリーナーは月に1回か2回を目安に使用しておくと、排水口に溜まった汚れを簡単に取り除けるので、定期的に注入するのがおすすめです。しかしながら、換気をしながら使用しなければならないため、子供やペットがいる家庭は少しだけ配慮が必要です。

また、指定されている時間はしっかりと守る必要があります。長く放置すればよいわけではないので、注意しましょう。

ワイヤーブラシを使う
ワイヤーブラシは名前の通り、ワイヤーにブラシが付いた道具です。数メートル程度まで伸びるので、手の届かない場所のつまりも改善できるのが強みです。

つまりにぶつかるまでワイヤーブラシを挿入していき、奥に進まなくなったらワイヤーブラシを回転させたり、上下に動かしたりしてつまりの原因をこすり落とします。貫通したら水を流してつまりが直ったかどうか確認してみてください。

ワイヤーブラシは強く動かしすぎると、排水管を傷付ける原因になってしまいます。力加減には配慮が昼用です。

ワイヤーブラシは大きさや太さなどが充実しているので、事前に確認してから購入しましょう。

お風呂の排水口が流れにくさが解消できないときは？

上記の方法を試してみても、お風呂の排水口のつまりが解消されない場合があります。自分で直せない場合は、無理せずに業者に相談するのがおすすめです。

自分で直す場合は費用もかかりませんし、業者を待つ必要もありません。しかしながら、排水口の奥でつまりが生じている場合などは、高圧洗浄や特殊な工具が必要になるため、自分では対応できません。内容によっては業者でしか対応できないこともあります。

強引に作業を進めるのは絶対に避けてください。というのも、状況が悪くなる場合があるためです。

ワイヤーブラシで汚れを削ぎ落とそうとしたら実は奥にカミソリが流れていたなど、固形物を奥に押し込んでいる可能性も考えられます。自分でも修理はできますが、不安を感じたらすぐに業者に相談しましょう。

ちなみに業者に相談した時にかかる費用ですが、作業料金で1万円程度、そして基本料金や出張費等が発生するため、2万円程度かかります。業者によって異なりますので、費用を安くしたい人は複数の業者に見積もりを出してもらうのがおすすめです。

まとめ

お風呂の排水口のつまりは自分で解消できます。しかし、紹介した掃除方法で解消できない場合は、専門的な知識が要求される範囲になるので、潔く手を引いて業者に相談しましょう。

業者は原因を追求するだけではなく、今後つまりを起こすことなくお風呂を使う方法なども教えてくれます。業者のアドバイスもしっかりと聞いておきましょう。

監修者

主任

平野 勝

《略歴》

2017年株式会社N-Visino入社後、弊社指定の水道メンテナンス研修プログラムを履行。
水回りの小さなトラブルから建物全体のメンテナンス、リフォームに至るまで、水に関わるあらゆるお悩みをお客様の目線に立ち、お客様とともに解決してまいりました。
年間約600件の現場へ実際に立ち会い、培った水のプロフェッショナルとしての経験を活かし、当コラムでは水にまつわる幅広い知識を届けたいと考えています。