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水のコラム

トイレの手洗い管からの水が止まらない!原因と自分でできる対応は?

2024年11月22日 トイレ

トイレタンクによっては、上部に手洗い管がついているものがあります。手洗い管でよくあるのが、水が止まらないトラブルです。
少量の水が漏れ続ける場合もあれば、大量に流れ続ける場合もあります。

そこで、本記事ではこういったトラブルに直面している方のため、考えられる原因と対応について解説します。今すぐできる対応や、修理が必要になった場合の費用相場などについて解説していくのでぜひご覧ください。

トイレの手洗い管から水が止まらない場合にすべきこと

トイレの手洗い管から水が止まらない状態になってしまった場合、修理するとしてもまずは水を止めなければなりません。

特に水が大量に流れている場合は水道代もかかるため、以下の方法で対応してみてください。

こちらの記事では手洗場の水トラブルが発生したときの対処法について解説しています。あわせてご覧ください。
トイレの手洗い場のトラブル修理はどうすればいい?水漏れ・水が出ないケースを検証

トイレの止水栓を閉める

はじめに行うのが、トイレの止水栓を閉める作業です。止水栓とは、水道管の途中に設けられている器具のことをいいます。水流を止めたり、調整したりする役割を持ちます。

トイレのタンクからつながっている給水管部分についているので、溝にマイナスドライバーを入れて右方向に回しましょう。マイナスドライバーがない場合は、十円玉などの硬貨で代用可能です。

閉めた止水栓は使用する際に再度開けることになります。その時のために閉める際に回した回数をメモしておきましょう。開ける際は同じ回数分反対側に回すことで、閉める前と同じ水圧の水が使用できます。

止水栓が古くなっている場合は、マイナスドライバーを使用してもなかなか回らないことがあります。無理に回すと破損する可能性があるため、回らない場合は水道元栓を閉めてみてください。

戸建て住宅の場合は、敷地内の地面に埋め込まれた水道のメーターボックスの中にあります。マンションやアパートなどの集合住宅の場合は、玄関の横にあるパイプシャフト内か、建物の外にある専用ボックス内に設置されているので確認してみてください。

自分で対処せず、水道修理業者に依頼する場合も、まずは止水栓を閉めておいてください。

電源コードを抜く

ウォシュレットトイレを使用している場合は、電源コードを抜きましょう。コードを挿したままにしていると、水が溢れた場合に漏電や感電の恐れがあります。

ゴム手袋を着用し、感電しないよう十分注意して抜いてください。抜いた電源コードのプラグ部分は水がかからないように保護しておきましょう。

トイレタンク内の状態を確認する

次に原因に応じた対処をするため、原因を特定する際に参考になるタンク内の水位を確認しましょう。

タンクの蓋はとても重いので、落とさないように注意してください。タンクの蓋は陶器製です。落とすと割れてしまう可能性がたかいため、取り扱いには注意を払いましょう。

手洗い管がついているトイレであっても、蓋を持ち上げるだけで外れるタイプがあります。

蓋を持ち上げた際にタンク内部のじゃばら管がついてくる場合は、蓋を起こした状態で、じゃばら管と接続している部分のナットを反時計回りに回して外してください。

蓋が外れたら水位を確認します。

トイレのタンク内には水が溢れてしまうのを防ぐため、便器へ水を逃がす役割を持つ「オーバーフロー」と呼ばれる管があります。内部が空洞になっている細長い筒状の部品です。

このオーバーフロー管には給水タンクの水位が正常であるか確認するための「WL(ウォーターライン)」と呼ばれる水位線があるので、タンク内の水が水位線と比べてどの位置にあるか確認しておきましょう。

水位に応じて必要な対処が異なります。

トイレの手洗い管から水が止まらなくなる原因

タンク内の水位によって対処法は異なります。タンク内の水が水位線より上の場合と下の場合、手洗い管のパッキンが劣化している場合に分けて解説します。

タンク内の水が水位線より上の場合

水が水位線より上にきている場合、タンクから溢れないよう、オーバーフロー管に水が流れています。
この場合の主な原因は、ボールタップまたは浮き球の不具合です。

ボールタップの不具合

ボールタップとはトイレタンク内にある部品で、水を給水・止水する役割を持っています。定水位弁やフロート弁とも呼ばれるものです。

トイレの水を流すとタンク内の水が便器に流れます。すると、タンクの外側にある給水管とつながっているボールタップが給水を行います。

タンク内に水が溜まることによって後述の「浮き球」と呼ばれる部品が完全に浮くとボールタップの止水弁が閉まり、水が止まるのが正しい形です。

浮き球が上がっているにもかかわらず水が止まらない場合は、ボールタップ不具合が発生している可能性が高いです。

浮き球の不具合

浮き球は、ボールタップと連動する形で止水弁を開閉する役割を持つ部品です。中に空気が入っていて水に浮く仕組みになっています。

タンク内に水が供給され、水位が上がるとそれと同時に浮き球も上がっていきます。

しかし、浮き球が壊れて水に浮かばなくなったり、ボールタップから外れていたりする場合は正常に動作せず、水が止まらなくなってしまうことがあります。

タンク内の水が水位線より下の場合

タンク内の水が水位線よりも低い位置にある場合は、フロートバルブに不具合が発生しているか、チェーンのからまりが原因である可能性が考えられます。

こちらの記事ではトイレの水位が低い原因について解説しています。あわせてご覧ください。
トイレの水位が低いと感じたら?原因や直し方を徹底解説!

フロートバルブの不具合

フロートバルブは、タンクの底部分にある排水弁です。普段はタンク内の水が便器に流れていかないように蓋をしています。トイレのレバーとチェーンでつながっているため、レバーを回すとフロートバルブが外れて水が流れます。

このフロートバルブに不具合が発生していると、水が流れないように蓋をする役割を果たすことができず、水が流れ続けてしまいます。いつまで経っても給水が止まらないため、手洗い管からも水が出てしまいます。

フロートバルブはゴムまたはプラスチックでできていることもあり、劣化しやすい部品と言えるでしょう。常に水に濡れた状態になっているのも劣化しやすい理由の一つです。

不具合が発生している場合は交換しなければなりません。

チェーンのからまり

トイレのレバーとフロートバルブをつないでいるチェーンが他の部品に絡まっている場合は、これによりフロートバルブが戻らず、水が止まらなくなってしまいます。

このケースに該当する場合は、チェーンのからまりをほどくだけで済むので、対処が簡単です。チェーンの状態を確認しましょう。

手洗い管のパッキンが劣化している場合

ボールタップは手洗い管とつながっており、その接続部分にはゴム製のパッキンが使用されています。パッキンとは、液体の漏れを防ぐ役割を持つ部品です。

そのため、パッキンが劣化すると水漏れが発生しやすくなってしまいます。劣化している場合は交換してみてください。

【原因別】トイレの手洗い管から水が止まらない場合の修理方法

トイレの手洗い管から水が止まらなくなってしまった場合は、原因となっている部分を修理する必要があります。交換が必要なパーツはホームセンターなどで購入できるので、適したものを調べて用意しておきましょう。

交換用の部品がわからない場合は、現在使用しているものを取り外して持って行き、同じものを選んでもらってください。

ここでは、各部品の交換方法について解説していきます。手に汚れがつかないよう、ビニール手袋を装着して作業することがおすすめです。

ボールタップ・浮き球を交換する方法

タンク内のボールタップ・浮き球の交換方法について解説いたします。ボールタップと浮き球はつながっているため、まとめて交換することも可能です。

ボールタップに問題が無い場合は、浮き球のみ交換することも可能です。

まず、浮き球とボールタップを両方まとめて交換する方法を解説します。
必要な工具は交換用の部品とレンチ、マイナスドライバーです。

【手順】

  • マイナスドライバーを使用してトイレの止水栓を閉める
  • レバーを回してタンク内の水を抜く
  • タンクの蓋を外す
  • 手洗い管とつながっている補助水管のナットを外し、ボールタップから外す
  • レンチで給水管を固定しているナットを緩めて外す
  • ボールタップを取り外す
  • 交換用のボールタップの接続部分にパッキンを取り付ける
  • ボールタップを付ける
  • ナットを締め直す
  • 手洗い管と補助水管を取り付ける
  • 止水栓を開け、水を流して動作に問題がないか確認する
  • 問題なければ蓋を戻して完了

費用を抑えたいなどの理由で浮き球のみ交換したいと考える場合は、浮き球の交換方法も確認しておきましょう。

【手順】

  • マイナスドライバーを使用してトイレの止水栓を閉める
  • レバーを回してタンク内の水を抜く
  • タンクの蓋を外す
  • 手洗い管とつながっている補助水管のナットを外し、ボールタップから外す
  • レンチを使用してボールタップと浮き球をつないでいるナットを緩める
  • 浮き球を取り外す
  • 新しい浮き球と交換し、ナットを締める
  • 浮き球の穴部分を動かし、問題なく動作するか確認する
  • 止水栓を開け、タンクに水を溜める
  • 浮き球が正常に浮き上がってくるか確認する
  • 問題なければ手洗い管と補助水管を取り付ける
  • 蓋を戻して完了

ボールタップのみ交換する場合もこの手順に従って浮き球を外し、ボールタップを交換したうえで浮き球を取り付けてみてください。

フロートバルブを交換する方法

フロートバルブの交換手順を解説します。
必要な工具は交換用の部品とマイナスドライバーです。

【手順】

  • マイナスドライバーを使用してトイレの止水栓を閉める
  • レバーを回してタンク内の水を抜く
  • タンクの蓋を外す
  • 手洗い管とつながっている補助水管のナットを外し、ボールタップから外す
  • 水洗レバーからチェーンを取り外す
  • フロートバルブを外す
  • 新しいフロートバルブを取り付ける
  • レバーにチェーンを引っかけてフロートバルブとつなぐ
  • 止水栓を開け、水を流して動作に問題がないか確認する
  • 必要があればチェーンの長さを調整する
  • 問題なければ手洗い管と補助水管を取り付ける
  • 蓋を戻して完了

フロートバルブはオーバーフロー管に2ヶ所固定されているので、取り外す際は両方を外してみてください。取り付ける際も同様に2か所の穴にはめ込む形で固定します。

チェーンを交換する方法

チェーンが劣化した場合は交換用の部品とレンチ、マイナスドライバーを用意し、以下の手順で交換してみてください。

【手順】

  • マイナスドライバーを使用してトイレの止水栓を閉める
  • レバーを回してタンク内の水を抜く
  • タンクの蓋を外す
  • 手洗い管とつながっている補助水管のナットを外し、ボールタップから外す
  • 水洗レバーからチェーンを取り外す
  • 新しいチェーンを取り付ける
  • 止水栓を開け、水を流して動作に問題がないか確認する
  • 必要があればチェーンの長さを調整する
  • 問題なければ手洗い管と補助水管を取り付ける
  • 蓋を戻して完了

チェーンの長さは、リング状のものであれば2輪分、玉鎖タイプのものであれば4玉分のたるみが出るように調整してみてください。

手洗い管のパッキンを交換する方法

パッキンは消耗品です。劣化している場合は交換してください。
作業には交換用の部品とレンチ、マイナスドライバーが必要です。

【手順】

  • マイナスドライバーを使用してトイレの止水栓を閉める
  • レバーを回してタンク内の水を抜く
  • タンクの蓋を外す
  • 手洗い管とつながっている補助水管のナットを外し、ボールタップから外す
  • ナットの中に入っているパッキンを外し、新しいものと交換する
  • 手洗い管と補助水管を取り付ける
  • 蓋を戻して完了

パッキンはサイズを間違えないよう注意が必要です。

自力で対処できない場合に水道修理業者に依頼する際の費用相場

トイレの構造は複雑で、専門的な知識がないと対処できないケースもあります。無理に自分で対処しようとして被害を拡大させると大変なため、自分で対処できないと感じた場合は水道修理業者に依頼しましょう。

必要な修理の内容に応じて費用が異なります。
以下は一例です。

【費用相場】

  • パッキンの交換など簡単な修理:2,200円~
  • フロートバルブの交換:8,800円~
  • ボールタップの交換:22,000円~
  • トイレ交換など規模の大きい修理:49,500円~

これらは作業に必要な料金であり、この他に出張料や、部品を交換した場合はその商品代がかかります。費用はトラブルの内容によって異なるため、詳細な料金は見積もりで確認しましょう。

 

熊本県でトイレトラブルを解消するなら“くまもと水道職人”

トイレの手洗い管から水が止まらない場合の原因や対処法を紹介しました。解説したように、さまざまな原因が考えられます。

自分で原因を特定して部品を交換したものの、原因が異なっていて水が止まらないといったケースも珍しくありません。

お困りのことがあれば、くまもと水道職人にご相談ください。熊本の水道局指定工事店であり、水周りのトラブル全般をおまかせいただけます。

お伺いやお見積もりは無料です。最短で30分から1時間ほどでお伺いいたします。急なトラブルでお困りの方も、ぜひご相談ください。

作業には3年の保証制度も設けています。

監修者

監修者の写真

主任

平野 勝

《略歴》

2017年株式会社N-Visino入社後、弊社指定の水道メンテナンス研修プログラムを履行。
水回りの小さなトラブルから建物全体のメンテナンス、リフォームに至るまで、水に関わるあらゆるお悩みをお客様の目線に立ち、お客様とともに解決してまいりました。
年間約600件の現場へ実際に立ち会い、培った水のプロフェッショナルとしての経験を活かし、当コラムでは水にまつわる幅広い知識を届けたいと考えています。

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